コンセプト
小1プロブレムで悩む子どもたちを支援する三本柱
心花の支援で大切にしているのは、
「気持ちを伝えるチカラをつける」
「コミュニケーション力の向上」
「学ぶことの楽しさを知る」
という三つです。
自分とお友だちとの間には「見えない心の境界線(バウンダリー)」があって、その境界線を越えてお友だちに近づくと嫌がるからやめようねと職員は伝えていきながら、自分とお友だちや先生との距離感を取るように支援をしていきます。
先ずは先生との会話の中で距離感があることを知り、そこから自分とお友だちとの会話を育むように支援をしていきます。
そして気持ちを伝える力が付くようになると、コミュニケーションを取る力もついていくようになっていきます。
次に学ぶことの楽しさですが、多くの方が学校の宿題を行うことにより、子どもの勉強力がつくと思われています。しかしながら心花では学校の授業で学びきれなかったことを汲み取り、授業のどこで躓いたのかを探り、躓いた時点に戻って勉強が嫌いにならないようにしています。
勉強が躓くのは、学習する以前に勉強をしていこうという気持ちが先行し、勉強をするために何が必要なのかを探っていくことも同時に行っていきます。心花の取り組みでは、「点つなぎ」によるビジョントレーニングや「ことばの学習」による吃音や呼称の訓練、「(プッシュ式)ハンドベル」での正しい音階と発音を行うことにより、学びを始めるために必要なの学習に向き合う姿勢を作っていきます。
勉強が嫌いになる前に、勉強をしたくなる姿勢や学ぶことで知る喜びを得られるよう、子どもたちに寄り添ってまいります。
相手を尊重しつつ自分の気持ちも伝える
相手の意見や考えがあることを理解していることを示した上で、自分の意見はこうだと伝えるコミュニケーション法を「アサーション」といい、このようなアサーティブな気持ちの伝え方を子ども達に指導しています。どうして自分はそう思うのかを考えながら、助けて、やりたい、やめて、いやだ、などを、相手の気持ちも尊重した上で伝えられるようになることはとても大切なことです。
お友だちとのコミュニケーション力向上
お友だちが嬉しそうに笑っているときは遊びに誘ったり、反対に嫌がっているそぶりを見せたら相手の気持ちを尊重して少し距離を置いて気持ちが落ち着くのを待ったりといった適切な距離感を、相手の気持ちをくみ取りながら取れるコミュニケーション能力を育んでまいります。こうして相手の気持ちや自分自身の気持ち、感情の理解を深め、適切な人との関わり方を習慣付けていきます。
学ぶ楽しさを知り自己肯定感の向上へ
子ども達の生活リズムをつくるための取り組みの一環として、宿題をする時間を設けております。スタッフが一から十まで教えてしまうのではなく、自分で考え解法を導き出すよう促す見守り重視の支援によって、自分一人で「わかった、できた」の体験を増やし、自己肯定感の向上を目指します。苦手だったことができるようになることで、学習が楽しくなるよう、気持ちを育んでまいります。
「ナラティブ・アプローチ」と「二人称的アプローチ」から子どもをみる
心花(多摩区・稲城市)では、先天的な発達の遅れを、一つの「個性」としてありのままを肯定的に認識するか、「障がい」と否定的に認識するかで、子ども達の将来は大きく変わっていくのだと捉えています。
誰しも大なり小なり得手不得手があり、それがただ顕著なだけと認識して個性を尊重することで、一人ひとりが持つ個性の素晴らしい側面を伸ばしていき、楽しく前向きに人と関わっていける大人への成長を4つの視点から促していきます。
① ナラティブ・アプローチ(福祉的視点)
心花では、子どもと先生の関係において支援を「される側」と「する側」に区別せず、子どもがこだわる「大きな物語」と実現に向けた課題を見つける取り組みを行います。
② 2人称的アプローチ(保育的視点)
心花では、子どもと先生の関係は「I&YOU」が必要であると考え、先生は頭で考えるのではなく、子どもと対話したときに先生が感じ、子どもの気持ちを理解していきます。
③ 子どもを「人間としてみる」ということ(子ども人間学)
「社会の中で様々な人々と相互干渉する中で生み出され、さまざまな方向に進んでいく」という見方の発達観を理解し、他者との相互関係の構築を考えていきます。
④ 「性向善説」での善さへのあこがれ(ペスタロッチー)
子どもは「生まれながらにして善くなろうとしている」であると捉え、「善いものや文化に触れることにより、様々な善いものを作り出す」ための支援を行います。
スタッフ紹介一覧
特別支援教育学修士
認定音楽療法士
(児童指導員・音楽教員免許)
保育士
介護福祉士
すずき先生が最初に放課後等デイサービスで働きだしたとき、近隣の事業所に勤められていて、児童発達支援管理責任者研修も同じ時期に取得しました。
鈴木先生は放デイの先輩として尊敬しています。
(自己紹介文が届き次第、差し替えます)
スポーツインストラクター
(児童指導員・体育免許)
日本体育大学卒業後、保健体育の教員免許を取得、その後、運動指導者としてスポーツクラブのインストラクターを20年以上し、同時に子供の運動サポートを7年、幼児教室の講師を10年以上経験しています。
また、ヨガ講師歴18年で地域の子育て支援センターなどで親子ヨガの指導経験もあり整体、リフレクソロジーの施術などもしております。子ども達の発育発達に運動はかかせません。
子供達には「考えながらも楽しく身体を動かす」ことで心身、脳を健やかに成長してもらいたいと思っています。
2016年一念発起し大学院に通い、自閉スペクトラム症の教育相談、音声言語障害の教育相談に携わり、学びの中で印象に残る言葉は「臨床とは特定の流派を超えた実践力」。日本版WISC-Ⅳ刊行委員でもある大六一志先生の「わかっているけどできない」「知っているけどつかえない」状態の理解と対応が重要だと示されました。
初めは音楽療法士から。言語化できない心の葛藤や想いを、音楽を通して支援しています。培ってきたのが“言語化できず不適切な行動に変容している状況”への洞察力です。音楽を手段とせずとも、子どもの気持ちに寄り添う支援を目指しています。成長の芽を見極め“できた”“伝えられた”へ支援します。